ワーキングホリデーで来たけどもう少しオーストラリアにいたい。そんな時、最も現実的な方法として観光ビザや学生ビザの取得が挙げられます。なぜなら、観光ビザでは働くことができないからです。
なので、多くの人が学生ビザを取得して許可された就労時間内で働きながら学校に通っています。しかし、TAFEや大学は学費も高額で授業日数も多く勉強以外の目的で滞在したい人には不向きです。そこで自分の目的を達成するために利用される学校が「ビザ取り学校」と呼ばれています。
この記事ではいわゆる「ビザ取り学校」といわれている学校とビザ延長の手順についてお話します。
オーストラリアに外国人が滞在するにはビザが必要です。オーストラリアで滞在できるビザの種類は、①学生ビザ、②ワーキングホリデービザ、③観光ビザの3種類があります。
しかし、ワーキングホリデービザや観光ビザは滞在期間が限られています。なので、オーストラリアに長く滞在したい方は、学生ビザを取得し長期滞在をしている人もたくさんいます。
「学校に行くにはお金がかかるのでは?」「できれば、学業よりも仕事や他のことをしながらとして滞在したい」と思う方もいるかもしれません。
オーストラリアには、さまざまなニーズに応えた低予算で、授業日数も最低限の、いわゆる「ビザ取り学校」呼ばれる学校があります。しかし、そのような学校は「ビザ取り学校」と看板を掲げているわけではなく、学生ビザで長期滞在したい人たちが、そのような学校を「ビザ取り学校」と呼んでいるだけです。
「ビザ取り学校」と呼ばれる学校は、VETと呼ばれる専門学校がほとんです。
ビザ取り学校として利用しやすいのは、授業のコマ数、日数が少ない学校です。授業数が少ないと自ずと学費も安く、コストを抑えながら、オーストラリアに長期滞在することは可能となります。
【半年間のコース費用の例(※入学金や教材費を除く)】
上記のようにとても、リーズナブルな価格で学校に通うことができます。これらの金額は、TAFEや大学と比較すると約半分の費用となっています。リーズナブルな価格でキャリアアップに繋がる勉強ができるのが大きな魅力と言えます。また、期間についても半年~2年などコースの組み合わせによって自由に選択できます。
※入学金はオーストラリア全土で200〜250ドルが平均です
学生ビザが取得できる条件として週20時間以上のコースに通うことが必須ですが。しかし「ビザ取り学校」として利用できる学校では定められた日数の出席と課題提出をすることで週20時間以上の学習時間をクリアしたとみなしてくれる場合もあります。
専門学校や大学ではもちろん英語を理解できる前提で授業が行われるので、入学するためには下記のどれかの条件を満たす必要があります。
・IELTS 平均5.5以上
・TOEIC 605点以上
・語学学校 Upper Intermediate以上のクラスに在籍
または、英語の入学力テストで合格すれば入学することも可能な学校もあります。入学条件は、学校によって異なるので、エージェントに確認しましょう。
さまざまな事情を抱えた生徒のために柔軟な対応をしてくれる学校ですが、学生ビザで就学できる学校は政府からの認可を得て学生を受け入れています。つまり、「ビザ取り学校」といわれる学校にも厳格なルールがあります。
などがルールとして挙げられます。これらのルールを守らないと、ビザを取り消しされてしまう可能性もあるので、学生ビザで滞在する以上、しっかり学校の規定を守る義務があります。
「ビザ取り学校」といわれる学校は他の学校と指導の内容で劣ると噂されることもありますが、「ビザ取り学校」といわれる学校でも授業はしっかり行われることがほとんどです。どのような学校に通う場合でも学校選びの際は在学生から学校の様子を伺ったり、学校見学に行くなどして自分のニーズに合った学校を選択することが重要です。
ワーキングホリデーの1年間でオーストラリアで働く楽しさを知ったことと、まだ英語環境で英語の勉強をしたいという気持ちから約2年間ビザを延長しました。
私がこの2校を選んだ理由はどちらも家から徒歩で通学することができ、仕事先にも近いこと。どちらの学校にも日本人のスタッフがいること。そして、朝のクラスがあるので午後から仕事ができるからです。長い期間通うのでできるだけ自分の生活スタイルに合った学校を選びたいですよね。
【私が通った学校・コースについて】
コース | 一般英語コース3カ月+IELTSコース3カ月 |
通学日数 | 週5日 |
授業時間 | 朝8:15~12:30 |
コース | Certificate2およびCertificate3のビジネスコース1年半 |
通学日数 | 週1日 |
授業時間 | 朝8:00~12:00 |
最初に通ったNorth Sydney English Collegeでは週5日間朝のクラスに出席していました。一般英語コースでは、授業開始から2時間ほどでようやく8割が登校してくるという感じです。生徒の登校率や生徒の学習態度はさておき、授業の内容はきちんとしたものでした。
英語の学習を1番の目的としていない人たちと一緒に勉強するので自分のモチベーションを保つことには苦労しましたが、他の生徒が登校してくる前に積極的に先生と会話したり、授業で分からなかったことを質問できたのでラッキーだったと思います。
また、金曜日は選択授業や校外学習で他のレベルの生徒と交流できたことがいい刺激になりました。IELTSコースでは実践的でひたすらIELTSの問題を解く、解説を聞く、問題を解くの繰り返しでした。授業中に意見を求められたり、発表をしたりすることもあり英語の堪能な生徒についていくことが大変でした。
IELTSの実際の試験形式に則ってリーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの全ての模擬試験を受けることができました。担当してくれた講師はIELTSの試験官を務めた経験のあるベテランの先生だったのでIELTSを受験するコツなども指導してくださりました。
IELTSについて詳しくはこちら
私の通ったNorth Sydney English Collegeでは課題はとくにありませんでしたが、定期的に実施される進級テストに合格するために試験範囲の単語や文法を復習していました。
Bridge Business Collegeは前述した語学学校での様子同様、生徒が学校に来るのが非常に遅いです。しかし、それはオーストラリアの学校ではよくあることなので専門学校に行く頃には気にならなくなりました。
授業では、まずはじめに、その日の授業について解説があります。その日の講義が終わると、そのまま教室で課題をするか自分のパソコンをもってカフェや家で課題をすることができます。
この学校ではありとあらゆることをオンラインで行うのでパソコンを持っていたほうが便利ですが、学校に生徒用のパソコンが準備されているので課題をすべて学校にいる間にすませるのであれば自分のパソコンは必要ないと思います。
この学校の講師は毎月必ずそれぞれが講義することに関連する知識を学習し常に新しい情報を教えてくれます。英語力の入学基準を満たして入学した生徒の中にも英語が苦手な人もいますが、そういった生徒に対する教育のノウハウがあるので安心です。
Bridge Business Collegeは授業の資料や課題などすべてを生徒専用のWEBサイトで配布しています。生徒は専用のサイトから必要なファイルをダウンロードして、提出しなければならない課題をWordやExcelなどで制作しオンラインで提出します。課題提出に必要な知識はすべて授業で説明されるので、きちんと授業に出席すれば問題なく課題もクリアできます。また私の在籍したコースでは試験はありませんでした。
私が、実際にビザ目的で学校に通った手順についてお話しします。
ワーホリ中に学生ビザでの延長を考え始めて、エージェントに相談に行きました。
その時に、ビザ延長の目的や希望する期間、予算などを相談しました。そのとき紹介された学校の中からいくつかの候補を決めて見学に行きました。
当初私は、ビジネス学校に通うつもりでしたが、英語力を測る入学試験で入学資格を満たしていなかったので、語学学校に通ってからビジネス学校に行くことに決めました。
専門学校やTAFEに入学するために必要な英語力の証明
語学学校のクラス分けテスト
語学学校入学前にクラス分けのための英語のテストを受けます。私の通った語学学校のテストは4枚ほどの紙媒体のリーディングテストとスピーキングのテストでした。このテストで生徒の英語レベルを測り、その成績にあったレベルのクラスに振り分けられます。
学生ビザ申請に必要な政府発行の入学証明書(COE=Confilment of Enrolment)が発行されます。この書類は日本学生支援機構の奨学金返還猶予申請などを行う場合やその他の場面でも必要になることがあるので大切に保管しましょう。
OSHCは会社によって、現地オフィス有無や診察費などの請求方法の違いがあります。希望の滞在期間分の保険料を一括で支払う必要があるので、学生ビザ申請の初期費用のなかの大部分をしめます。時期によっては特別価格で加入できるのでエージェントに確認してお得な時期に加入しましょう。
そして、留学エージェントに学生ビザの申請代行をしてもらいました。
私の場合はちょうど語学学校がスタートした日にビザが下りました。人によってはビザが下りるまで時間がかかることがありますが、ビザの申請済ませてビザが下りるのを待っている状態(ブリッチング中)でも学校に通うことができます。
学生ビザでかかる費用や予算についてはこちらも参考にしてください。
学業以外のことと両立しやすい学校は、生徒本人の目的によってはキャリアアップや新しいことを学ぶ場として、またはビザのためだけに利用されることもあります。
「ビザ取り学校として利用できる学校」はあたかも「ビザのために学費を支払うだけの学校」のように言われることがありますが、それは学校を利用する一部の生徒の利用目的です。決して学校側が自らその利用方法を推奨しているわけではありません。
みなさんも学生ビザでビザの延長をされる場合はTAFEや大学以外にも今回ご紹介したような学校を選択肢の一つとして考えてみてください。
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